ayahuasca(アヤフアスカ)と呼ばれるハーブ酒はアマゾンで伝統的に飲まれており、治療や霊的な儀式のために使われているそうです。
このハーブ酒はサイケデリックな経験(幻覚や色彩の歪みなど)を生み出すことが知られています。

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近年、幻覚を引き起こすサイケデリックドラッグが抗うつ薬として有効であるということが発見され、現在ではケタミンという薬剤が臨床治験中です。
世界中の研究者は、ケタミン以外のサイケデリックにも抗うつ作用があるものがあるのではないかと探していますが、ayahuascaもその一つである可能性がありそうです。
研究者は14人のほかの抗うつ薬に反応を示さなかった慢性鬱の患者にayahuascaをのませ、プラセボ群として15人のうつ病患者に、プラセボ飲料を飲ませました。
ayahuascaは醸造酒であるため、独特の香りを持っているため、ayahuascaの香りに似せるため、プラセボ飲料には香りがつけられ、調整されました。
その結果、ayahuasca群は抑うつ症状が強く改善し、1週間効果が持続したそうです。プラセボ群でも改善が見られたそうでしたが、効果はayahuasca群と比較して、弱く短いものだったそうです。
しかし、ayahuasca群は57%の患者が嘔吐しましたが、プラセボではそのような副作用は見られなかったそうです。
現在のところ、ケタミン・LSD・メスカリン・ayahuasca(アヤフアスカ)などが抗うつ作用をもつサイケデリックとして有望ですが、まだ、全て販売もされておらず、これらの薬剤の比較試験はまだ行われていないようです。
うつに悩む人が少しでも減るよう一日も早く、研究が進むことを祈っています。
参考URL:
Ayahuasca, the Psychedelic Antidepressant?