なぜ貧困は悪なのか?
お金を稼ぐこと、お金に執着するのは悪いことだとおもいますか?

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成功哲学という著作で有名な大富豪のナポレオン・ヒルは、著書の自己実現の中で、貧困からはなんとしても逃げ出さなくてはならないと言っています。
無駄にお金を蓄えることを目的にしろと言っているわけではなく、心も豊かにするために貧困から脱出しなければいけないと主張しています。
心を豊かにするためにはいろんな方法や解釈があると思いますが、有名なマズロー心理学の中では自己実現を達成することが、人間の最上位の欲求であるといわれています。
自己実現(じこじつげん、Self-actualization)とは、もともとは心理学の用語で、ユダヤ系のゲシュタルト心理学者で脳病理学者でもあったクルト・ゴルトシュタイン (Kurt Goldstein) が初めて使った言葉。
人が自己の内に潜在している可能性を最大限に開発し実現して生きることとして概念化したもの (wikipedia)
ナポレオン・ヒルの書いたこの本は、自己実現にいたるまでに、どのようにして、悲しみ・絶望・逆境・失敗を克服し、そこから何をどう学ぶのかを主なテーマとしています。
人間が手に入れるべき12の富と退けるべき7つの恐怖とは?
なぜ貧困から脱出しなくてはならないかというと、12の富を手に入れ、7つの恐怖から開放されることを目的としているからです。
【12の富】
1.積極的心構え
2.体の健康
3.調和の取れた人間関係
4.恐怖からの開放
5.目標達成への希望
6.強固な信念
7.幸運の分かち合い
8.仕事への情熱
9.心の開放
10.自己鍛錬
11.人間理解
12.経済的安定
【7つの恐怖】
①貧困の恐怖
②他人から批判される恐怖
③病気と肉体的苦痛の恐怖
④愛情を失う恐怖
⑤自由を失う恐怖
⑥老いの恐怖
⑦死の恐怖

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確かにこれらを克服するためには、ある程度のお金が必要になってくると考えられます。
人間が行動を起こす9つの基本動機
また、人間が行動を起こすのには主に9つの基本動機が存在していて、自分も他者も理解する上で知っておくべきと主張しています。
【9つの基本動機】
①愛情
②性欲
③物欲
④自衛本能
⑤心身の自由本能
⑥自己表現よく、名誉欲
⑦死後不滅の欲求
⑧怒り
⑨恐怖
これらが満たされることで、初めて自己実現に至り、本当の意味で豊かになることができます。
本書には『失敗を招く54の原因』というものもリストアップされていて、そちらは大量なのでメモはできないですが、どれも非常に参考になりました。
つい最近仕事に対してのモチベーションが下がり、誰かに報復したい気持ちになり、故意に不正直なことをしたり、やりかけた仕事を放り投げたりといったことをやりたい衝動にかられてしまったことがありました。
まさにこの54の原因のうちに入っていたので、この本に今めぐりあえたことが抑止力となりました。
また、往々にして恐怖というのは、失敗体験によって引き起こされることが多いですが、ナポレオン・ヒルが「身についてしまった失敗への懸念を成功への確信に変える」ための自身に課した変革というのがとても感銘を受けたので、メモしておきます。
P.78
①自信不足から自分を安売りしない
②7つの恐怖に負けない
③貧困と渇望は自己の限界だと諦めない
④自分の心の把握に無頓着でいる癖をなくし、望んだことはすべて実現させる
⑤人間関係で失敗しがちなところを改め、謙虚な感謝の気持ちをもって人に認められるように勤め、貧困から脱出すること
⑥種も蒔かぬうちから、収穫を期待しない
⑦目的さえ正しければ成功するという誤った信念を追い払う
⑧高等教育機関からしか教育を受けられないという誤った思い込みをなくす
⑨実際的な予定を立て、時間を上手につかう
⑩明確な大目標達成のためには時間の大部分を使わなければならない
⑪短気を改める
⑫無形の財産をリストアップし、感謝を忘れない性格になる
⑬使い切れないほどの富を蓄えようとしない
⑭与えるより受ける方が得だという考え方を改める
⑮無限の英知の根源を認識し、この至上の奇跡の助けを借りて、目標達成に向かう努力を怠らないこと。
本書にはこういったためになるリストがたくさん載っていました。
これらのリストを折に触れて、読み返したいと思います。
ナポレオン・ヒルの著作、成功哲学はプライムリーディングで読むことができます!