家畜人ヤプー


家畜人ヤプーという本は以前に発禁処分にもなったことがあると聞いていたので、敬遠していたのですが、SF小説としても名作だとある人に聞いて、挑戦してみました。

 

あらすじは、日本人男性の主人公とロシア人女性の婚約者同士が、未来世界に招待されるが、そこは日本人は西洋人に家畜として扱われている世界で、愛し合っていたはずの二人がその世界に染まっていってしまうという話。

 

家畜として買われている日本人はとにかく虐げられていて、人体改造なども行われる世界。今まで読んだ本の中で一番不愉快な気分になる本だった。ある意味、文字だけでここまで他人を不愉快にさせるのはすごいとは思った。

 

とにかく描写がこまかく、著者のこの世界に対する執着が感じられて、この世界が実際にあるかもしれないと思わせられた結果なのだと思う。

 

もう一つ、重要な要素としては、完全なる女性優位の世界だということ。1956年に書かれたということはまだまだ男性がつよくあるべきという時代だったと思うので、その時代に、男性主人公が女性にとことんいじめられるという作品を書いたというのは、だいぶおかしな目で見られたのではと思う。(そもそも現代でも十分気持ち悪いけど・・・)

 

この作品を書いた沼さんは、実験的にみんなが不愉快になるような設定を作り出したのか、それとも単に個人的な趣味で妄想が止まらなくなったのか、その両方なのか。

 

とにかく不愉快で、二度と読み返したくない本であることには変わりないけれど、文章の力と、文章でしか表現できないレベルの理解できないものがあるということを思い知ったという意味では、読んでおいて後悔はしない本だった。

 

 

家畜人ヤプー〈第1巻〉 (幻冬舎アウトロー文庫)

 

 

 

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4 thoughts on “家畜人ヤプー

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